レッドトップとイエロートップの違い

エンジンスタートを主な目的とするのがレッドトップバッテリーです。瞬発力を重視した性能特性になっておりま 。

完全放電は50回です。この性能に更に深放電特性(完全放電をさせても350回は復元可能な特性で電気自動車等 の

動力源としても使用可能な性能)を兼ね備えたのがイエロートップバッテリー です。

電装品の多重装備車やセキュリティー装備車 、アイドリングストップ車、充電制御車、ハイブリット車などは

イエロートップが適切となります。

 

オプティマバッテリーの基本技術

オプティマのスパイラルセル技術は(スイスロールのように)螺旋状に巻かれた純鉛の薄いプレートをベースとして、

従来までの垂直に吊るす形状のバッテリーに比べ、5割_10割もの鉛の総表面 積があります。またプレート間の距離はより狭く、

内部抵抗はさらに低く抑えられています。長年にわたるバッテリー開発分野では周知のことですが、

問題はセル内の硫酸の量 をいかに一定に保持するかにありました。

オプティマは特殊なセパレーター材料を用いて、この硫酸を薄いファイバーガラス繊維内に吸収させることにより

見事にこの問題を解決させました。したがって鉛プレートは非常にきつく巻かれています。ファイバーガラス内に浸透した正確な量

の硫酸と活性材料(酸化鉛と海綿状鉛)が化学反応を効果的に促進させます。

螺旋状に巻かれコンパクトな設計の上、沈殿物が形成されないため従来のバッテリーには必要だったそれを収集する余計なスペースもありません。

管状型セルの特別なケーシング設計をベースとして、フレキシブルに簡単に取付けができます。市場に向けた非常に魅力的な設計といえます。

  

 

従来のバッテリーの仕組み

バッテリーはパワーを大きくさせる程、その電極板の表面 積が必要になり、また鉛の純度が高いほど、

電極間の抵抗は低くなります。

電気自動車は小型である程そのバッテリーサイズは制限され、同時に電極のサイズも制限されます。

従来までの鉛蓄バッテリーは極板を酸液の中に吊り下げられねばならなく、化学反応で形成される沈殿物を

底部に落とし表面 にガスを上昇させるスペースが必要でした。あれやこれやで狭い場所には設置できません。

従来のバッテリーの電極は作用物質である酸化鉛と海綿状鉛が正しい位 置に保たれる鉛グリッドから作られています。

鉛グリッドは圧力に耐えられるように、アンチモンの合金またはカルシウムを混入して剛性が強化されますが、

こうしたバッテリーは内部抵抗が高くなり充電速度や出力性能が制限されることになります。

月面自動車用に開発されたスパイラルセル技術

スパイラルセル技術は1960年代、ジェネラル・エレクトリック社が月面 特務用月面自動車開発の契約を勝ち得た際、

同社により初めて開発されました。後にスパイラルセルの発明とジェネラル・エレクトリック社バッテリー部門のパーツは、

米国の大手個人所有会社ゲイツ・インダストリーズ社により買収されました。

ゲイツ社は商用車用のスターターバッテリーに搭載させるスパイラルセル技術の開発と導入に約15億米ドルも投資しました。

しかしゲイツの第一号のバッテリーは欠陥が多く撤収されてしまいました。ゲイツはバッテリーの名称をより中立的なオプティマと改名し、

1988年にオプティマ650が販売されました。

当時の米国の卸売業者は低価格でかつ容易に活用できる製品を販売することが慣習であり、

こうした目新しく高額なバッテリーには興味を示さなかったため、ゲイツは市場へは専心できませんでした。

1990年代初期に自動車産業の景気が後退したとき、ゲイツ・インダストリーズ社はバッテリーを市場に出す決定をし

販売に向けオプティマとスパイラルセル技術の特許を申請しました。当初は、同社はその申請を受け取れませんでした。

同時期、ノルウェーのジリング・テクニックA/S社はその米国の優れた性能を持つ新型バッテリーを発見し

ノルウェー軍隊のような特定のプロのユーザーに向けて輸入を始めました。そしてジリング・テクニック A/S社は

スウェーデン市場への販売に向けてジリング・グループにそのバッテリーをテストするよう推薦しました。

オプティマバッテリーはBoforsとLKABにより、大型採鉱機で初めてテストされました。優秀なそのスターティングの性能と

パワーには目を見張るものがありました。徹底的に試験を行いおよそ2万個が販売されてから、

ジリング・グループはゲイツ・インダストリーにヨーロッパ向けにバッテリーの総代理店を設けてもらうよう提案しました。

ゲイツはスパイラルセル技術の販売を承諾し、米国に小規模ながらもバッテリー製造の開発会社を建てました。

1992年、長期に渡る交渉の末この件は承認され、ジリング・グループはスウェーデンにオプティマバッテリーズ・アーベー社を、

米国にオプティマバッテリーズ社を設立しました。オプティマ社がバッテリー市場に上場し、バッテリーの製造状況を調査し始めた同時期、

オプティマバッテリーを高品質に大量 生産するための新たな工場の計画が始まりました。

そして1995年には、コロラド州デンバー郊外のオーロラに超現代的な製造設備が完成し、

市場のプロの用途ごとに分けられた3種類のバッテリー群を扱うようになったのです。

 

■端子解放電圧から推測する充電状態■

                    開放電圧から推測する電池内の残存量データー
                       電圧(V) Vs 充電状態(%)

 

バッテリー残存電圧は外部からの接続を全く絶った後27時間後 の端子解放電圧となります

周囲温度が23度下の条件です(下記の表内では気温が10度下がると 約0.1V 開放電圧が下がります

充電状態

100%

90%

80%

70%

イエロー・ブルー系

12.9

12.8

12.7

12.6

レッド ・オレンジ系

12.8

12.6

12.4

12.3

充電状態

60%

50%

40%

30%

イエロー・ブルー系

12.5

12.3

12.2

12.1

レッド ・オレンジ系

12.1

12.0

11.8

11.7

充電状態

20%

10%

 0%

イエロー・ブルー系

11.9

11.6

11.4

レッド ・オレンジ系

11.5

11.3

11.1


 

     

コンピュータによる、性能品質管理